春季大会総括 2004/4/8

 4月2日、5日と、我が学院は春季大会を戦いました。すでにご承知の通り初戦は 私立武蔵に15-8の8回コールド勝ち、2回戦東海大菅生戦は1-3の惜敗と、 桜がまだ咲いている中、学院の春は終ってしまいました。

 まず、この2戦に球場まで足を運んで応援していただいたOBの皆様並びに関係者 の皆様、本当にありがとうございました。皆様の熱烈なご声援が選手を勇気づけ、最後 まで勝利を信じて戦い抜けた原動力になったことは間違いありません。引き続き、どうか 温かく見守っていただければ幸いです。

 さて、昨秋の大会から半年以上が経ち、冬場のトレーニングもこなしたこのチーム がどんな戦い方をするのか、誰もが注目したことでしょう。何せ秋は、あと一歩でブ ロック優勝、本大会出場だったわけですから。しかし予想に反して武蔵戦では相手に リードを許す展開に。それも秋からの課題であった投手力が改善されておらず、 苦しい内容でした。結果としては秋と同様打線が爆発し、「強引なうっちゃり」で コールド勝ちを収めましたが、菅生戦に向け首脳陣は頭を抱えたことでしょう。

 迎えて5日の2回戦。この試合、もともとが前日の雨で流れた他校の試合が 1試合目に組み込まれ、試合開始予定が午前11時半になったところ、その1試合目が 14回の延長戦となって結局開始時間は午後2時20分に。条件は菅生も同じとは言え、 選手たちにとっては4時間近く球場の外で待たされ、集中力持続が難しかったことと 思います。そのせいではないでしょうが、初回の学院の攻撃はほとんどバットに当たらず 三者三振。相手の先発左腕は球威、制球力ともになかなかのものでしたが、春のシード校 との戦い、厳しい展開になるだろうなという予感をさせられるスタートでした。しかし 終ってみれば、ヒット数では学院が4本に菅生が3本。貧打戦との印象も受けましたが、 強打を誇るとされた菅生を相手にこの数字は立派なものです。初戦に続き先発した平本は 冷静なマウンド捌きを見せ、武蔵戦での反省を精神面では十分生かした格好です。 欲を言えば与四死球を減らすこと、出来れば無くすこと、さらに攻撃面でも同じ投手が 最後まで投げている以上、攻略法を考えてもっと工夫を凝らすこと云々と、挙げれば切りが ありません。ただ、甲子園を見据える強豪校を向こうにまわし互角の戦いをしたことは 選手たちにとって大いなる自信につながったはずです。

 「春の大会は夏の通過点」と展望にも書きましたが、文字通り今大会は夏の栄冠獲得への ステップにすべきです。その意味でも、意義ある負け方だったのではないでしょうか。 学院は今や西東京でも常時ベスト16、あるいはベスト8に入る実力を持ち合わせています。 ここまで来ればほんの1つのプレーで勝敗を分けるレベルにあり、裏を返せば甲子園組 とも紙一重と言っても過言ではありません。菅生戦がまさにその証左であります。 それだけに夏までの3ヶ月間、選手がどこまで本気になれるか、甲子園にすべてを 賭けられるか、「惜しかった」で終わる大会は今回限りにするためにも、一層の奮起を 求めたいものです。


2004.4.8
(文責:広崎正隆 S63卒)