「さあ、いざ出陣」
〜悲願達成に向け長い夏が始まる〜 2005/07/14





 今夏の西東京大会、9日に開会式を終え翌10日から熱戦の火ぶたが 切って落とされました。初戦から波乱が起きている試合もあれば、 順当に決着がついた試合もありますが、改めて絶対がない高校野球の 怖さ、かつ魅力を痛感させられているところです。そして我が学院も、 いよいよ今日14日、国際基督教大学高(ICU)を相手にこの夏の戦いが 始まります。

 全OBの共通の悲願でもある甲子園切符を得るためには、ICUを含め 7試合に勝たねばなりませんが、今年のチームの仕上がり具合はすこ ぶる上出来です。2年生が主体の若いチームとはいえ、投手陣は3年 生の佐藤(祥)選手と前田選手の本格派2枚看板を中心に安定度を増し ています。春の大会からエースナンバーが入れ替わるほどこの2人は 鎬を削り、まさに切磋琢磨したと言えます。初戦の先発がどちらに なるかは当日のお楽しみですが、間違いなく好投が期待されます。

 一方、攻撃陣については、主軸がここぞという場面でホームランを 打つケースが練習試合でも多々見られました。春の大会では今ひとつ 物足りなさの目立った打線ではありましたが、数ヶ月を経て各打者し っかりと打ち込みをこなし、それぞれ勝負強くなりました。足には自 信のある1、2番が出塁すれば、一気に大量得点につながる可能性が高 いでしょう。やはり点を取れるときに取って少しでも投手陣の負担を 減らしてあげることが長丁場を乗り切る最大の秘訣ですから、好球必 打で積極的な打撃に注目したいところです。

 守備についても、これはすでに昨秋の大会をご覧になったOBはお分 かりの通り、早くから完成された鉄壁の内野陣、そして強肩を誇る外 野陣と、申し分ありません。特にセカンドの見村選手の動きは軽快そ のもの、ショートの門多選手との2年生二遊間コンビは芸術品と呼ん でも過言ではないでしょう。今大会も彼らだけでいくつのダブルプレ ーをこなすか、観戦する楽しみは尽きません。

 以上、あまりにもいいことづくめのチーム事情を書き記しましたが、 心配の種がないわけではありません。最大の不安要因は慢心。冒頭に も述べましたが、高校野球には絶対がないだけに、どんな相手であっ ても受け身に回ってしまえば終始よそ行きの野球をやってしまい、最 悪思わぬ敗北を喫することもあります。と言いますか、これまでの学 院は往々にしてそうした戦いをしてきた結果、期待された代でも必ず 負けてきたわけです。しかし、もうそのような歴史にはピリオドを打 つ段階になりました。選手達も十分自覚をしています。あとは球場で 我々OBが応援し、勝利を信じることでしょう。さあ、今日は10時から 立川球場です。皆さん、新たな歴史の1ページとなるであろうこの夏 の戦いを1試合でも多く観戦しようではありませんか!


2005.07.14
(文責:広崎正隆 S63卒)