05年秋季大会1回戦観戦記 2005/09/15




 まず、観戦記の配信が遅れましたことお詫び申し上げます。

 試合当日、朝夕は若干秋の気配が漂い始めたとはいえ、試合開始の 12時頃には30度を超える真夏のような陽気の中、秋の大会1回戦、国士 舘戦が行われました。皆さんご承知のように対戦校国士舘は、今夏の 東東京代表として甲子園で天理を破るなどして活躍したチームです。

 さて、結果についてはもうご存知の方も多いかと思います。残念な ご報告をせねばなりません。2-10、7回コールドの敗戦です。詳細の経 過は省きますが、自ら試合の流れを押しやってしまった(引き寄せられ なかった)ゲームでした。

 初回、無死の四球のランナーをバント失敗(フライ)で併殺。その後 粘って先取点をもぎ取るものの、その裏連続四球から3失点。2回ノー アウトから2塁打のランナーをまたもや送れず。1点は返したものの、 すぐその裏相手のうまいバントもあり、長短5安打を集められ4失点。 ここで勝負あった、でしょうか。序盤、相手先発投手が不安定だった だけに、あそこで畳み掛けていたらどうなっていたか、との思いは正 直あります。また、7-2となった3回表からは、相手投手の立ち直りも ありましたが、以降無安打と淡白な攻撃に終始してしまいました。

 但し、流れをつかめなかっただけが唯一の敗因だ、とは申しあげら れません。残念ながら、現時点では国士館との力や巧さの違いを認め ざるを得ません。手元に資料がないので記憶で申しあげますが、国士 舘は11安打、うち本塁打を含む8本が長打。バントの失敗はなく、機 動力も健在、守備にも安定感がありました。

 学院サイドから見ると、相変わらず内野陣の安定感は、相手国士舘 のそれに優るとも劣らないものでした。今後の課題としては、まず ディフェンス面。今回登板した3投手(木村、新井、佐藤)は、球威の不 足と、ここぞのコントロールに課題を見せました。甘いところはこと ごとくやられていましたから。木村、佐藤は公式戦初登板でもあり、 新井共々これからの秋に飛躍を期待したいと思います。また、登板の なかった投手(ベンチ以外も含む)は是非奮起を望みたいものです。投手 陣全体の底上げが、今チームの命運を握っていると言っても過言ではな いでしょう。

 オフェンス面では、夏の経験メンバーが多く残ったにしては、いま ひとつ工夫が見られなかったのが残念でした。序盤こそ食らいつく攻 撃を展開しましたが、前述したバントの失敗と共に、3回以降の淡白な 攻撃はいただけません。劣勢になった時、流れが掴めない時に如何に チャンスを作り出すか、個人として、チームとして何をしたらいいの かを考え、実行して欲しいと思います。また、以前より課題の多い走 塁は、今回の相手国士舘に学ぶべき所はたくさんありました。選手諸 君にも実感して貰ったことと思います。

 学院に対して、手厳しいことを記してきましたが、期待感の裏返し とお汲み取りください。来春までにはまだまだ時間があります。この チームはまだスタートしたばかりです。課題は山積していますが、自 らの長所・短所をしっかり見極め、再度国士舘や日大三への挑戦権を 手にして、是非とも打ち破って欲しいと祈念しております。

 今回、観戦が適わなかったOBの皆さん、秋の練習試合は11月下旬ま で予定されています。是非今年のチームのポテンシャルの高さを感じ 取っていただきたく、学院グラウンドもしくは相手校グラウンドまで 足をお運びください。夏まで待つ、とは言わずに・・・。

 今後とも、学院野球部に対するご支援の程、よろしくお願いいたし ます。


2005.09.15
(文責:高橋宏之 S53卒)