2006春一次予選 2回戦観戦記 2006/03/20




 世間が野球の世界一を決めるWBC=ワールド・ベースボール・クラ シック準決勝、日本VS韓国戦に注目していたその2時間前、多摩川 河川敷の日体荏原野球部グランドでは、我が学院が春季大会一次予 選の初戦(2回戦)、日体荏原戦に臨みました。河川敷特有に加え、 季節的な要因もあって強烈な風が吹く中、選手達はほどよい緊張感 に包まれながらも、しっかりと13x-6の8回コールド勝ちを収めてく れました。

力投する林投手  日体荏原は前日の18日、郁文館と戦い、13-3の6回コールドで駒 を進めてきました。おまけにホームグランドということもあって学 院にとってはかなり不利な状況で迎えたのは間違いありません。 しかしそんな中、2回裏に下位打線の長打攻勢で貴重な先制点、それ もタイムリーを放ったのが学院先発主戦の林投手だったことも学院 サイドを力づけるものとなりました。その後、逆転を許すものの、 林投手始め学院が繰り出す投手陣は皆球威も制球もレベルが高く、 相手に大量点を与える隙もなく、その安心感が最終的に後半地力の 差を見せつける結果につながったと言えます。

松本監督の指示を受ける選手  打線については、相手主戦が尻上がりに球威が増し、変化球も 徐々にコーナーへ決まりだしてからあと一歩の展開が中盤続きま したが、強風が神風となったか(?!)、2本のホームランが大事な 場面で飛び出すなど、冬場もしっかり振り込んできた成果が現れ ました。天候は相手も条件一緒ですので、うまく活かせた学院が 試合巧者だったということです。先制点もそうでしたが、試合を 決めた8回の攻撃も、1点取ったあと二死からさらに5点積み重ねま した。二死からの得点は点数以上に相手に与えるダメージが大き く、ましてやまだ実戦経験が乏しいこの時期に至っては図りしれ ません。それをやってのけた学院打線は、率直に素晴らしいの一 言です。

勝利し笑顔の選手たち  とはいえ、課題がなかったかというと、そうでもありませんでした。 まずは走塁。リードの仕方から、ベースランニング、コーチャーも含 め状況に応じた適切な判断等、まだまだ発展途上であることがよく見 てとれました。どんなに素晴らしい3塁打を放っても、ホームに帰っ て来れなければ結果としては何の意味もないということを選手達は自 覚し、首脳陣にもそうした教育を望みます。常に先の塁、先の塁を見 据え、その積み重ねが得点なんだということの徹底こそ、この先あり うる厳しい戦いにおいて勝機をたぐり寄せる要因となるからです。そ れと、内外野の連携プレー。返球がカットまできっちり来なかったケ ースがあったり、カットに入った内野手がクイックでホームに送球し なかったりとか、相手に余計な点や塁を与えたシーンが何度か見られ ました。こういった基本的なことは、心がけ1つですぐに改善されます ので、次のブロック決勝、都日野戦ではきちんと修正して、非の打ち 所のない内容で来月の本大会出場権を勝ち取ってもらいたいと願いま す。

日体荏原グランド  明日は12:30@日体荏原グランドです。お時間のあります方は、ぜひ 熱い応援をお願いいたします。


2006.03.20
(文責:広崎正隆 S63卒)