頑張った3年生に感謝!
〜恒例の「3年生卒業&OB会入会記念会」開催〜 2008/03/02





 異常なまでの春一番が吹き荒れ、日本列島が埃まみれとなった先月 23日(土)、学院では卒業を前にした3年生のOB会入会も記念したお祝 いの会が例年通り開かれました。

栗山先生の言葉  この3年生は昨夏、初戦の八王子実践戦でまさかの逆転負け(2-3)を 喫し涙を呑みましたが、一昨年の新チーム発足当初かなり戦力を不安 視されたことから考えれば、ひたすら「努力」と「結束」で立派なチ ームに成長した、まさに高校野球のお手本の代です。会の冒頭、部長 の栗山先生も、「確かに野球の技術はそれほどでもなかったかもしれ ないが、これまで指導してきた中で最も野球への姿勢がよかったと思 う。それが、今の現役世代への素晴らしい置き土産」と、高校野球は 結果がすべてではない、過程も非常に重要であることを強調し、3年 生をねぎらいました。

 OB会を代表し佐々木茂氏(S60卒)も乾杯の発声で、「OB会への入会 おめでとう。これからはOB会に参加して、後輩を支援する立場として、 一緒に甲子園に行くことを応援しよう」と激励し、いよいよ会が始ま りました!

各OBからの祝いの言葉  今年は3年ぶりに、春の大会はブロック予選をパスし本大会からの 出場です(注目の組合せ抽選会は昨日3月1日に行われ、その結果は当 HPに掲載予定です。また後日、春季大会展望も掲載予定ですので どうぞお楽しみに!)。そんな余裕もあってか、会は終始和やかムー ド、3年生のお祝いにふさわしい舞台となりました。縁もたけなわと なり、駆けつけて頂いた先輩OBからそれぞれ、新人OBである3年生に はなむけの言葉を頂戴しました。「昨夏は本当に悔しかった。この 気持ちは一生持つもの。その思いを後輩に託して、一緒にこれから 応援しよう。またこれからの人生は、この野球部での仲間のつなが りを大切に」(高橋治彦氏、S61卒)、「これからの大学4年間で、何 か一つでもやったと言えることを身に付けてほしい」(渡部修二氏、 S62卒)等々、先輩の含蓄ある言葉に3年生は皆真剣に聞き入ってい ました。急な案内だったにもかかわらずご参集頂いたOB会員の皆様 には、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

白村前主将の言葉  さて、新OBとなった3年生は果たして後輩にどんな挨拶をするのか、 全員が注目する中、やはり・・・皆気恥ずかしいのか型通りの激励 を口にする一方で、白村・前主将は、「現役チームを校内で見かける とみんな良い顔をしていて、良い雰囲気を持っている。自分たちは これで卒業するが、ぜひこれからも頑張って欲しい」と、チームを 引っ張ってきた者だからこそ言える大人の挨拶を披露、これに対し て現役生を代表し吉原主将は、「どうしようもない後輩で迷惑をか けましたが、今の自分達があるのも先輩からの指導のおかげ。秋季 大会はあと1つ勝てず本大会への進出を逃しましたが、先輩の残し たものを伸ばし、足りなかったものを身に付け、春は夏のシード権 を獲得します」と、力強く春への意気込み及び3年生への感謝の気 持ちを示しました。

 ところで、大学進学後、学部の野球部に入部して硬式野球を続け ると表明したのは石渡選手ただ一人、ちょっと寂しいところです。 体格的にも、精神的にも、今の3年生たちは全国から集まる早稲田 大学野球部において決して見劣りしません。八王子実践に悔しい、 消化不良のまま敗れた無念をぜひとも次は神宮にぶつけてほしいと 願います。まだもうしばらく時間はあるのであと一人でも二人でも 続いてくれることを期待します。特に、現在最上級生にマネージャ ーの渡邉主務がいて、さらに斎藤祐樹投手を育てた寺田・投手コー チ、現役にも浜島投手、さらに新3年生に佐藤祥投手がいて学院出 身者の大学野球部内における位置付けは高いだけに、自信持って トップレベルの野球の世界に飛び込んでもらいたいものです。

記念品授与 松橋監督からのメッセージ  最後に、3年生を送り出す首脳陣からは、黒田助監督が、「日々、 感謝の気持ちを持つことを指導していたが、今年の年賀状ではそれ を感じられる文面が綴ってあり本当にうれしい。これからの人生 も感謝の気持ちを絶えず持っていれば人生において必ずプラスに なる」と、生きる上での教えを説かれ、松橋監督からも、「この 代は個性的であったが今までで一番まとまっていたと感じた。い い方向性を野球部に残してくれた。これからは、自分の感性を磨 いてほしい。また現チームは3年生が残した統率力、組織力を武 器に力をつけてきているので期待して欲しい」と、3年生の功績を 称える挨拶を頂戴して会も無事終了しました。

 夏の大会では残念ながら結果を残すことは出来ませんでしたが、 首脳陣が何度も結束力や心構えを評価する通り、この3年生は近年 でも非常に稀有な代だったと言えます。スーパースターがいた訳 でもなく、強烈なムードメーカーがいた訳でもない、ただただ地 道にこつこつと、白村・前主将を中心に皆が努力して形が出来た チームです。それだけにもっと勇姿を見たかったのが正直なとこ ろですが、彼らがこれからどんな人生を歩むのか、またそれは興 味深いものです。先ほども書きましたが、第一には神宮を目標に 野球を続けてもらいたい、そうではない道を選択したとしても、 学院で培った精神をバネに有意義な学生生活を送ってほしいと切 に願います。OB会は彼らが後輩に残した素晴らしい遺産を忘れる ことなく、温かく迎え入れるものです。3年生の皆さん、本当に お疲れ様。そして、これからもともに甲子園の夢を追い続けましょう!


2008.03.02
(文責:広崎正隆 S63卒)