2008秋季大会、無難な船出ながら・・・ 2008/09/19




 夏の敗戦から2ヶ月、新チームの仕上がりは一体どうなのか、注目 された秋の初戦が14日行われました。結果は正則相手に試合時間1時 間45分、エース大野投手が2安打完封と危なげない投球で勝ちました。 この結果学院はブロックベスト4に入り、早くも来年の春季大会本大 会からの出場権を獲得しました。まずは一安心といったところでしょ うか。

 しかしながら、初戦の内容には不満、不安も残りました。大野投手 が要所要所を圧倒的な力で三振を奪って相手打線を抑え込んでいまし たので「危なげなく」と書きましたが、攻撃面ではまだまだ未熟さが 目立ちます。正則の主戦は右の上手投げ、立ち上がりは球威も制球力 もまずまずだったためてこずるのは仕方がなかったとはいえ、5回以 降握力が落ちたのか疲れが出てきたのか急に別人のような投球となり、 実際その5回は上位打線がうまくつながって4点を奪いました。流れ からも言って6回も7回も追加点を取って一気にコールドに持ち込める、 きっと観戦されたOBの皆様はそう感じたに違いありません。しかし、 5回以外はすべて0行進・・・4-0のまま試合終了となりました。

 これは一にも二にも、普段の練習から選手が1点を取ることへの 意識が欠けていることにあります。学院はこの試合、ヒットや四球で 毎回走者を出していました。走者が出れば相手バッテリーにどれほど の揺さぶりをかけることが出来るか、またその走者の動きによって 打者が狙い球を絞りやすくなり攻撃にリズムが生まれる、打者は打者 で走者を進める打撃をする、書いてしまえば極めて当たり前のことが チーム全体に徹底されていないため、漠然とした戦い方になってしま うのです。真綿で首を絞めていくような、1つ1つのプレーに意味を持 たせる試合運びが出来なければ、これから先厳しい相手と戦っていく 上でまたしても学院が壁を乗り越えられない、といったことにもなり かねません。

 ただ、そうはいってもまだ秋。他のチームを見ましても完成度が 低いのは当然かもしれません。だからこそ、学院がいち早くチーム 改革に乗り出してほしいところです。幸い投手陣が高い能力を持ち、 守備陣が安定しているだけに、次の都深沢戦、そして今春のリベン ジともなる帝京戦と、徐々にレベルを上げ納得のいく試合内容とな ることを期待します。引き続き多くの皆様に足を運んで頂き、後輩 の勇姿に大いに声援を送ってもらえればと願っております。


2008.09.19
(文責:広崎正隆 S63卒)