またしてもブロック決勝で沈んだ秋
〜ジンクスを破るためにはどうすべきか〜 2008/10/13





 安定した投手陣を中心に自信持って臨んだ今回の秋季大会でしたが、 結果はブロック決勝戦(9月27日)で帝京相手に1-8と完敗、またしても 本大会進出はなりませんでした。帝京グランドまでお越し頂き、必死 に声援を送って頂いたOBの皆様、並びに関係者の皆様、本当にありが とうございました。

 さて、今年の春季大会でも負けた帝京戦、リベンジを期して応援す る側も気合いは十分でした。学院は先発メンバーを守備力より打力を 重視したオーダーを組み、パワーにはパワーで対抗する攻撃型スタイ ルを取りました。しかしその思惑は、初回先行の帝京打線に出鼻をく じかれた感がありました。満を持して登板したエース大野投手が立ち 上がりにやや硬さが見られ、不運なヒットも重なった挙げ句に4番に はあわやホームラン、5番にもレフトフェンス直撃の連続二塁打を喫し、 いきなり3失点。狭いグランドとはいえ、豪快な打球には観戦された 皆様も面食らったのではないでしょうか。一方その裏の学院の攻撃、 やはりこちらも立ち上がりが悪かった1年生左腕相手に一気に攻略出来 るかと思いきや、四球で出た走者が捕手からのけん制で刺され明暗が 分かれました。

 しかしながら2回以降尻上がりに立ち直った大野投手が、怖い4番か らも三振を奪うなど帝京打線の前に立ちはだかっていきます。守備で 作ったリズム、さああとは1年生投手をどうやって崩していくか、4回 まで毎回四球でチャンスをもらいその糸口はいくらでもありました。 ただ、バントの失敗や走塁ミス、強攻策でのダブルプレーなど、すべ てが裏目に。やっと4回裏、相手守備の乱れから得た1死二、三塁の場 面で今岡主将が前進守備のショートの頭上を越す意地のタイムリーを 放ち1点を返しました。なおも一、三塁のチャンス。ここで一気呵成 に行ければ試合展開は大きく変わっていたことでしょうが、残念なが らスクイズの失敗などもあり後続はなく、制球に苦しむ相手投手を追 い込むまでには至りませんでした。その後はこれといった見せ場も作 れず、逆に後半は学院守備陣にミスが出て痛い追加点を奪われ、力尽 きました。

 それにしても、打撃重視で臨んだ割にはわずか3安打、三振12個では どうにもなりません。打席で気迫を見せる選手がいなかったのも寂しい 限りでしたが、それ以上にまともにバットを振れていない、ただ当て にいっているだけのスイングが多かったことが気がかりです。点差ほ どには決して力の差を感じませんが、一つ間違えば外野を抜かれると いう怖さを見せ付ける帝京と比べ、今回の学院打線は相手投手にプレッ シャーを与えることは出来ませんでした。これは即ち、普段の打撃練 習から必死にスイングしていないことが出た、必然の結果と言えます。 走塁については、特に帝京戦の前の都深沢戦で見せたように、かなり 選手の意識の中に積極性、常に次の塁を狙う姿勢が芽生えてきていま す。野球をやる上で基本的なこととはいえ、今まではそれすら出来ず ただ何となく走・攻・守をやっていたのは事実で、学院が常勝軍団と なるためには根底の取り組み方から変えなければなりません。監督が 変わりチームも気分一新した中、今一度学院には何が足りず、そして どんな練習が必要なのか、パワーで対抗するだけでなく普段から考え る野球を心がけるようにしてもらいたいと思います。その積み重ねが 必ずや勝利につながるということを信じて・・・これから、まさに勝 負の冬を迎えます。


2008.10.13
(文責:広崎正隆 S63卒)