2009秋 初戦観戦記
〜選手は光ったものの・・・〜2009/09/18





 雨で一日順延された秋季大会初戦、東京高専戦が13日(日)行われ、すでに 皆様ご存知の通り4対0で勝利しました。エース千葉投手が相手打線を散発の 3安打、6回裏を除く毎回の13奪三振、完封シャットアウトと、完膚なきまでに 抑え込みました。まずは好発進、と言いたいところです。

 しかし、試合の内容を見ますととても満足のいくものではありませんでした。 前号の展望にも書きましたが、新チームの打線は破壊力ある一方で荒さも同居して いて、初戦は明らかに後者の面が出てしまいました。13安打、7四死球、加えて 相手の失策もワイルドピッチなど合わせて7〜8、それでわずか4点に終わった のです。残塁は実に13、さらには全27アウト中フライアウト(ライナーも含む)が 15個と、どうやればこんな戦い方が出来るのか首を傾げてしまう展開でした。 今大会から再び監督に復帰した松橋監督ですが、相変わらずバントが嫌いなのか 序盤から積極策に出たもののこれがほとんど裏目に出ました。

 選手個々の資質は明らかに高いものがあります。試合前のシートノックを見れば 歴然です。ただ、それをチームの組織力として発揮出来るかというと、これはまた 別問題です。指揮官がどれだけ選手の長所、短所、それも精神面を含めた能力を把握 しているか、もっと言えば普段から選手にどういう野球哲学を持って接し、選手の 練習ぶりや態度、成長する様を見ているか、こういった積み重ねが負ければ終わりの 公式戦で一瞬の判断につながり、チームが一つにまとまるわけです。間違っても、 敗れたり苦戦した責任を打てなかった選手やミスした選手に押し付けるのではなく、 “勝てば選手のお陰、負ければ監督のせい”の精神で選手との信頼関係を築くべき です。厳しい言い方をあえてするならば、こうした基本的意識の欠如が学院が甲子園に 出ることの出来ない最大の要因、と言って過言ではありません。

 次戦(2回戦)は、これも一日ずれて20日(日)の午前11時半から、同じく 江戸川区球場にて芝高と対戦します。勝てば来春の本大会出場権獲得となる、極めて 大事な一戦です。さらに昭和48年以来、36年ぶりの本大会進出を目指す上でも しっかりとチーム力を高めていってほしいと思います。学院の試合の前、午前9時 からは関東一高も登場しますので、お時間ある方はぜひ球場にお越し頂き応援の程 よろしくお願いします。



2009.09.18
(文責:広崎正隆 S63卒)