「“JAPAN”のプレッシャーは重かったです」
〜大野瑠哉投手独占インタビュー!〜 2009/09/20





 8月25日から29日にかけて韓国・ソウルで開催された「第8回アジア AAA野球選手権大会」に、学院3年生の大野瑠哉投手がメンバーとして参加 しました。今大会は日本の他、韓国、中華台北(台湾)、中国、タイ、スリ ランカのアジア6カ国・地域が出場し、日本と韓国、中華台北がAグループ、 中国、タイ、スリランカがBグループと2つに分かれて総当りの予選リーグ、 その後準決勝、決勝を行いました。結果日本チームは2年連続の3位、優勝は 地元韓国、2位は中華台北でした。

 今回のJAPANメンバー構成は甲子園に出場していない関東地区の高校 から選抜されました(事務局便りVol.72参照)。全国ではないとはいえ、 立派な日本代表です!そこに選ばれたことは学院野球部にとってもOB会に とっても大変光栄です。投球機会こそ3位決定戦の中国戦で3分の1イニング、 その打者を三振に斬って終わっただけですが、大野投手の野球人生において 大きな転換点になったことは間違いありません。その大野投手を先日直撃しま した。以下がそのインタビューです。

Q:まずはJAPAN選出、おめでとう!
A:ありがとうございます!
Q:ユニフォームにはちゃんと「JAPAN」と書いてありましたか?
A:はい。書いてました。
Q:そのユニフォームはもらえた?
A:もらいました!すごく記念になります。
Q:チームのスケジュールはどうでしたか?
A:8月13日に集合し19日から23日まで千葉で合宿、23日からソウルに入りました。
Q:現地に入ってから、代表チームはどうでしたか?
A:1戦目は台湾(中華台北)だったんですけど、ちょっと雰囲気が良くなかったです。 最初の試合は雨で途中中断し翌日その続きからやったんですが、何だかモチベーションが 上がらず5対0で負けちゃいました。でもそこから喝が入って、2戦目の韓国戦からはか なり良くなりました。
Q:喝は誰が入れたんですか?!
A:片桐さん(桜美林高野球部監督)です!
Q:その韓国にも2対3で負けてしまいましたが、韓国といえば日本への対抗心が強くて 有名です。今回やってみて何か感じましたか?
A:はい、野次が激しかったです。日韓戦だけはテレビの生中継もありました。お客さん も一杯で「テーハミングッ!(大韓民国)」の大合唱でした。ちょっと想像以上だったです。
Q:ところで、選抜メンバーには横浜の筒香選手や慶応の白村投手らもいて、甲子園クラ スと言って間違いないですが、一緒にいてどうでしたか?
A:非常に気持ちが強いメンバーでした。常に相手を見下しているというか、自信にあふ れていましたね。堂々としています。それはソウルに入っても変わりませんでした。
Q:そんな中で学院の大野投手、大丈夫でしたか?
A:多少気後れはありました。学院での野球とは違うと。
Q:具体的にどんな点が違いましたか?
A:自分がすごいなーと思うことが彼らには普通であったり、見るレベルが全然違いまし た。野球のレベルと言うか…自分が見ていたレベルは低かったです。
Q:学院に言えることは?
A:もっと強いところに目を向けないとなと思いました。内輪で満足しすぎかなと。
Q:井の中の蛙って感じですか?
A:そうですね。それに自分ももっともっと自信が持てるくらい実力を身につけたいです。 これで大丈夫だというくらいに実力つけたいです。
Q:チーム内ではみんなと仲良くなりましたか?
A:はい。特に投手陣はいつも一緒で仲良くなりました。中でも真下投手(東海大望洋) や中川投手(牛久)らですね!
Q:大野投手が投げたのは最後の中国戦、3分の1イニングということですが、もうちょ っと投げたかったのでは?
A:はい、ソウルに入ってからは調子がよかったのでもう少し投げさせてもらえるかなと 思ってました。台湾戦や韓国戦もブルペンにはいたんですが…ただ、千葉でやった合宿で 大学生相手のオープン戦に投げたんですがそのときホームラン打たれちゃったのでそれが 響いてしまったのかもしれません。
Q:マウンドに上がってみて感想は?
A:すごく気持ちよかったです!
Q:それに胸には「JAPAN」!どうだったですか?
A:やっぱりJAPANはプレッシャーの重みが全然違いました。日の丸を背負っている んだという実感がありました。
Q:今回の経験は大野投手の今後の野球人生にも大きな影響があると思いますが?
A:影響はものすごく大きいです。(高校2年時の)一番調子のいいときに出来れば行きた かったですが、とにかく今後は球速を上げたいです。一流と言われる選手になりたいです。 高野連の方が挨拶で仰ってましたが、「君達は並大抵の能力ではダメなんです。人とは比べ ものにならない練習をしなければいけません」と。自分ももっと練習しないといけないと 思いました。現状で満足している部分や、この前の夏の大会前は絶好調時に戻すことしか 考えていませんでしたがそれではダメなんだと分かりました。もっと上を目指さないとい けません。
Q:大野投手は今回の経験を踏まえて大学野球部に入るわけですが、きっと應武監督も 楽しみにしてくれていると思いますよ!
A:そうだとうれしいです。頑張ります!



2009.09.20
(文責:広崎正隆 S63卒)