御礼
〜創部60周年記念行事を終えて〜 2009/12/29





 12月6日、学院野球部創部60周年記念行事は盛大に開催されました。前日の大雨とは一変、 まさに天が学院野球部の前途を祝すかの如く快晴微風、気温も17〜8度と大変穏やかな陽気で した。お集まり頂いた約40名のOB会員、いや同士の皆さん、師走のお忙しい中学院に足を運 んで頂き心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

 今回60周年に当たっては、ちょうど来春から中学部が新設され、それに伴う学院敷地内の再 開発で我々が馴れ親しんだ景色が変わることから、見納めも兼ねて学院グランドにて執り行いま した。前回の50周年、東京ドームを貸し切ったような派手さはありませんでしたが、参加され た皆さんは思う存分満喫して頂いたことと存じます。「すごく楽しい」「学院を見られてよかっ た」「またやりたい」といった皆さんの言葉の数々が、主催した事務局としてはこの上ない喜びであります。

 さて、その記念行事、メインは野球大会でしたが、参加者を2チームに分けて軟球にて2試合 戦いました。しかし試合前には硬球を使ってたっぷりとシートノック!おそらくほとんどの皆さ んが硬球とは無縁の生活をされていると思いますが、いざノックを受けるとかつての動きが甦 るんですね。あえてここからは選手と表記させて頂きますが、鈴木洋介選手(H17卒)がセン ターから矢のような返球を見せたかと思えば、同じくセンターの佐藤礼文選手(S60卒)とライト 佐々木茂選手(S60卒)の往年の名コンビが復活して周囲の目を引いたり、ファーストに入った 白石徹太郎選手(H3卒)や仁村啓毅選手(H18卒)は先輩である小林淳選手(S60卒)と変わらぬ 立派な体格(!?)に成長して内野手のいい送球の的となってました!

 さあ、そうこうするうちに試合開始です。皆さんシートノックでヘトヘトになってましたが、 それでもかつての輝きを放っていましたので念のため試合は硬球を使用するか尋ねましたが、 そこは全員冷静に「軟球で…」。ということで、午前11時、プレーボール!木田茂投手(S50卒 現学院野球部監督)と飯田浩道投手(S60卒)が先発、木田投手は調布リトルリーグで世界一に なったときの右腕、片や飯田投手は現役時代に横浜高校を抑え込み勝利投手となった右腕、 まさに夢の対決が実現しました!いきなり先頭打者がイチローばりの快足(?)で木田投手から 内野安打したかと思えば、4年間大学で應武篤良監督の下ピッチャーとして鍛えた浜島達也 選手(H17卒)がキャッチャーに転向(?)して出場しすかさず牽制球で刺すなど、開始早々罵声 と歓声が入り混じる波乱含みの展開となりました。

 この他にも見せ場は随所に!細かい試合内容は割愛しますが、1試合目では2回3分の1で4奪三振 と快投続けていた飯田投手から渡邊快平選手(H17卒)が2試合通じて唯一人のタイムリー(ちょっと 寂しい結果ですが!)を放ちノックアウトすれば、高橋治彦選手(S61卒)はレフトフェンス(あくま でも学院のレフトフェンスですが!)を越す豪快なツーベースをかっ飛ばしました。一方守備では、 スタメンキャッチャーの玉地秀光選手(H19卒)が現役時代を上回る(?!)強肩ぶりを見せれば、 木田投手を継いだ栗山雅史投手(S46卒)も老獪なピッチングを披露、出場選手最年長の川島宣義 選手(S35卒)もライトで1イニングをきっちり守り切るなど、敵味方関係なく拍手喝采!そんな中、 小林淳選手(S60卒)が2打席目に早くも腰を痛めて途中リタイアする場面も…寄る年波には勝て ない現実が見え隠れしたのも事実です。こうしたこともあり、当初7回までの予定を急遽5回に 変更、怪我防止と2試合分の体力温存に努めてもらいました!

 2試合目に入りますと、後述しますが皆さん多少アルコールも手伝い動きはさらに軽快になった ような!実際、先発した小宮山康晴投手(H5卒)は3回をピシャリ零封に抑える見事な投球内容、 現役のときにここまでやってくれていればと誰もが思ったことでしょう。2回途中からは同級生 対決が実現、三好哲雄投手(H5卒)もマウンドに上がり意地を見せますが、日頃の運動不足から 間違いなくその意地は翌日以降大きな代償となって身体に跳ね返ってきたはずです。さらに、 守りでも目を見張るプレーが続出。一死2、3塁、一打出れば試合の流れが大きく変わる場面で 齊賀丈暁選手(H19卒)がショートの頭上を襲う強烈なライナーを放つも福山健次郎選手(S59卒) ジャンプ一番、しっかりとグラブに収めました。続いてセカンド坂本秀文選手(H10卒)も、 もう1点もやれない同じ一死2、3塁でゴロを素早くバックホーム、ストライクで間一髪アウトに しました。打撃では、「今も成長している」と公言した新崎盛吾選手(S61卒)がその言葉通り レフトにクリーンヒット、グランドが騒然となると、最後は首位打者を巡って広崎正隆選手 (S63卒すいません、筆者です)が栗山選手との熾烈な争いに終止符を打つセンター前ヒットと、 終始緊張感のある内容でした。2試合ともに、つい先日大学野球部を引退したばかりの現役 バリバリ佐藤祥投手(H18卒)が締めて終了、全員怪我なく笑顔で思い出の北グランドを堪能 されました!

 なお、この2試合の通算成績で個人タイトルが確定しました。受賞選手は次の通りで、それぞれ OB会・富岡隆臣会長から高級(!)記念楯が贈られました。

●最優秀防御率(記録:0.00) 小宮山康晴投手(H5卒)
●最多奪三振(記録:4) 飯田浩道投手(S60卒)
●首位打者(記録:1.00) 広崎正隆選手(S63卒)
●最多本塁打(記録:1フェンスオーバー) 高橋治彦選手(S61卒)
●最多打点(記録:1) 渡邊快平選手(H17卒)



 この1試合目と2試合目の間、納会も兼ねた昼食会を開催しました。グランドと同様、多くの OB会員の方々が慣れ親しんだ食堂にて、昔懐かしのカレーライスや青淑肉絲といった豪華 メニューが食べ放題、さらに酒も飲み放題!年代に関係なく皆さん等しく学院野球部OBという 立場で親睦を深めて頂きました。冒頭、富岡会長が「600人を超える大所帯のOB会。甲子園 出場という悲願達成に向けて結束していきましょう。景気が低迷し皆さん非常に大変だとは 思いますが、頑張っている現役選手を支援するためOB会費の口座振替にも協力して下さい」 と挨拶。続いて川島宣義先輩の「前回50周年も参加しましたが、また次の10年も元気に集まり ましょう!」と威勢のいい掛け声の下、全員起立して「かんぱ〜い!」。ちなみに川島先輩は 納会終了直前、「やっぱり10年後ではなく5年後にしましょう」と訂正されておられました! 歓談タイムでは皆さん世代を超えて和気藹々と話が弾み、アットランダムに指名した会員の 方々から思い出話や近況報告を語って頂きました。

 こうした中、何といっても気になるのが学院野球部の現状ですよね。納会の締めくくりに、 就任されてまもない木田茂・新監督(S50卒)が挨拶に立ちました。「自分は、最低3年間は 仕事を休職する形で監督を引き受けました。とにかく、学院を甲子園に出場させるべく、 全力を挙げます。今までの学院野球部は、実力はあっても名前負けすることが多かったです。 そのためいわゆる甲子園常連校とも数多く練習試合をこなし、選手達にどこが違うのかと いうことも実感させながら成長させて行きます。どうか皆さん、時間あるときにはぜひ グランドにお越し下さい。先輩がわざわざ来てくれるということが、選手にとっては大きな 励みとなります。よろしくお願いします」。木田監督は昨年秋からコーチングスタッフ入り、 1年あまりの経験を経て満を持しての登板です。この夏までは栗山雅史部長が、秋の大会は 松橋邦芳前監督が指揮を執ってましたが、来春からは木田采配に注目です!助監督には小関 智也氏(H21卒)、投手コーチに浜島達也氏(H17卒)がそれぞれ就任して木田監督の脇を固め、 選手も一丸となって学院の名を轟かせてくれることでしょう。ご期待下さい。

 朝からほぼ丸一日、創部60周年記念行事は滞りなく終了しました。本来であれば参加頂いた 皆様全員をこのHPでご紹介したかったのですが、申し訳ございません。なお、以下に参加者 一覧を設けました。次回10年後か5年後、改めて行う記念行事もさることながら、毎回毎回 の大会の応援、さらにはOB会の通常行事にもぜひお集まり頂ければと思います。また、今回 はご都合が悪かった方々も、ご出身である学院野球部を遠巻きに見るのではなく、OBの一人 として堂々と現役選手と交わって下さい。

 今年も多くの皆さんに大変お世話になりました。来年が皆さんにとりましても、学院野球部に とりましても最高の年でありますよう、心よりお祈り申し上げ、今年の締めとさせて頂きます。 よいお年をお迎え下さい。

★創部60周年記念行事参加者一覧(敬称略)★
・黒田 敏昭(S28)
・長谷川 修一(S28)
・松橋 邦芳(S33)
・川島 宣義(S35)
・旭 正勝(S37)
・栗山 雅史(S46)
・安倍 昌彦(S49)
・岸田 俊英(S49)
・上野 圭一(S50)
・木田 茂(S50)
・半田 清(S50)
・伊関 寛(S58)
・福山 健次郎(S59)
・飯田 浩道(S60)
・小林 淳(S60)
・佐々木 茂(S60)
・佐藤 礼文(S60)
・新崎 盛吾(S61)
・浦野 静雄(S61)
・高橋 治彦(S61)
・広崎 正隆(S63)
・白石 徹太郎(H3)
・小宮山 康晴(H5)
・三好 哲雄(H5)
・坂本 秀文(H10)
・岡安 俊英(H13)
・浜田 勝大(H13)
・向井 亮介(H13)
・太田 浩介(H17)
・鈴木 洋介(H17)
・浜島 達也(H17)
・前田 邦宏(H17)
・渡邊 快平(H17)
・佐藤 祥(H18)
・仁村 啓毅(H18)
・来島 寛隆(H19)
・齊賀 丈暁(H19)
・玉地 秀光(H19)


2009.12.29
(文責:広崎正隆 S63卒)