3年生「ありがとう!」和やかに慰労納会開催!
〜ベスト4越えを皆で誓い〜 2010/08/12





 公式戦としては昭和62年(1987年)秋のブロック予選1回戦以来、夏の大会に 限れば41年ぶりの歴史的な"早早決戦"、多くの方々に感動を与えたであろう一戦から 1週間が過ぎた7月31日(土)、勇敢に戦った3年生16人を慰労する恒例の納会が 開かれました。56年ぶりの"ベスト4"という余韻から、3年生はもちろんのこと、 そのご父母も達成感に満ち溢れ、会は終始和やかに進みました。

激戦を終えてしばし休息のひととき  「この代は最初私語が多かった。おまけに集団退部事件もあったしな!でも逆に変な 団結はあって、それがベスト4に行けた要因かもしれない」、冒頭に挨拶した木田茂監督 (S50卒)はなかなか手を焼いた3年生をこう評しました。その上で、「大学に行って 野球を続ける者、千葉(投手)のように将来学院の監督を目指すと宣言する者、あるいは 遊ぶ者もいるだろうけど、年に一回は必ず仲間で集まってほしい。56年ぶりのベスト4 ということを語れることはすごいことだ。人生いいことばかりじゃないけど、学院での 経験を生かして立派にやっていってほしい」と、3年生にエールを贈ってくれました。 現時点で大学でも野球部に入ることを考えているのは、千葉投手と玉置選手、中谷選手の 3人。これだけ注目された代にしてはちょっと寂しいところではありますが、ぜひ3人 にはこれから卒業までの8ヶ月間、気持ちを切らすことなく、そして体調管理にも務め、 学院出身であることを堂々と引っ提げて頑張ってもらいたいと願います。

 一方、3年生を代表し岸主将は、「指導者の皆さんのおかげでベスト4まで勝ち上がる ことが出来、ありがとうございました。父母会やOB会のサポートも、本当にありがとう ございました」と、まずは感謝の言葉を述べました。しかし、「練習では1、2年生は 真面目で、3年生はちゃらんぽらんでしたが、試合の集中力だけはあったと思います。 練習頑張っている後輩が多いので、次はもっといいチームになるはず。ベスト4にまで 行くといいことばかりです!」と、会場を笑わせることも忘れませんでした。やはり、 個性派集団をリードしてきた手腕はただものじゃなかった??

 ところで、早実戦の翌日から新チームは始動し、新体制も決まりました。新主将には 今大会でもレギュラーだった武居選手が就任、副主将は山片選手と高山捕手の2人です。 武居新主将は、「3年生の皆さん、お疲れ様でした。3年生がいなくて練習をやると穴が ぽっかり開いた感じでしたが、これからは自分達が引っ張っていかなければいけないと いう気持ちになりました。神宮で2試合戦った経験を生かして頑張ります」と、ベスト 4に甘んじることなくさらなる上を目指していく決意を語りました。

 これまで何度も挑戦しその都度破れなかったベスト8の壁、それをこの代は簡単に 乗り越えた挙句、次の第4シード・東亜学園戦も1−0の完封ゲームを演じて、記録も さることながら記憶にも残る偉業を相次いで成し遂げてくれました。すべてのOBを 代表し、「ありがとう」という言葉を贈ります。また書いてしまいますが、昨夏の大会で 私立武蔵に負けた後西竹選手がベンチ前で崩れ落ち、しばらく立てなかったことを覚えて いらっしゃる方も多いかと思います。あの悲劇を二度と繰り返してはいけない、OB会も 必死になって学院野球部改革に取り組んで参りました。その成果が出たかどうかはとも かく、ただ確実にチームは逞しくなってきています。今大会、一戦ごとに強くなっていく 手ごたえを感じながら、"甲子園"を夢なんかではなく現実の目標にまで近付けてくれた こと、これが3年生の最大の功績です。この思いを2年生1年生が継いで行くことこそ、 最終的に西東京の頂点に立つ絶対条件と言えます。

 高校野球は年が替われば戦力も変わり、野球の質も変わってしまうものです。しかし、 毎年毎年「負け」の原因を徹底的に分析していくことで必ずチームに財産は残るはずです。 「勝ちに不思議な勝ちはあっても、負けに不思議な負けはない」、以前も引用した言葉 ですが、その意味で今回の早実戦の敗北もなぜなのかをしっかりと総括することが次なる ステップへの大きな足掛かりとなるでしょう。決してどうにも手が届かない相手だった わけではありませんし、でも学院が負けて早実が勝ったという事実は事実ですから謙虚に 学ぶべきところは学んでほしいと思います。

3年生オツカレサマ!  これまで数多くのOBが流してきた涙、それを喜びの涙とするためにも、まずは来月 から始まる秋の大会が正念場となります。注目度合いがまだ高い今こそ、"西東京に学院 あり"を知らしめてもらいたい、切なる願いです。OB会員の皆様、今大会で盛り 上がった機運を大切にし、700人近い我々のパワーを最大限結集させましょう!後輩 からもらった勇気と自信を、今度は我々が後輩達に送り返してあげて、一体となって 甲子園のアルプスで"都の西北"を歌おうではありませんか!どうか熱い熱いご支援を 引き続きよろしくお願いします。



2010.08.12
(文責:広崎正隆 S63卒)