Vol.117 平成26年度 秋の大会一回戦
vs都広尾 2014/10/11





 風も気持ちよく、まさに秋晴れというような空の下、春の選抜大会に繋がる秋季東京大会が開幕した。 今日の相手は都立広尾高校、強豪の足立西を倒して上がってきた実力校である

 試合前からスタンドは大盛り上がりを見せる。応援団長の櫻井(2年)を筆頭として5人が学ランを着用し、 ハチマキを絞ってスタンドを一つにしてくれた。

 今日の先発は勝本投手(2年)。背番号3をつけるも、ピッチャーとしては試合を作ることに最も長けている選手である。 しかし今日は本来のピッチングが見られない。初回の先頭のバッターからヒットを打たれ、ワンアウトを取った後も ライト前へヒットを打たれ1,2塁のピンチを招く。続く4番バッターにはピッチャー強襲の当たりを打たれるが、 グローブで弾いた打球がショート正面へ転がり、金子選手(2年)が上手く捌き、なんとかダブルプレーで0点で抑えた。

 初回の学院の攻撃は3人で抑えられ、迎えた二回表、先頭のバッターにいきなり左中間を破られるツーベースヒットを 打たれ、その後ツーアウト3塁からワイルドピッチ。3塁ランナーが帰り、先制点を入れられてしまう。

 しかし学院野球部は焦りを見せない。二回裏、先頭バッターの小菅選手がフォアボールで出塁すると、バントで送り、 6番勝本選手のタイムリーツーベースで同点、その後もヒットとフォアボールで一挙4点をとり、逆転に成功する。

 続く三回裏の学院の攻撃も、先頭の小菅選手がツーベースヒットで出塁すると、田中雅也選手が自らも生きるような バントをする。チームダントツの塁間のスピードの速さを活かし、ノーアウト1,3塁を作ると、犠牲フライで追加点。 順調に点を加えていく。

 五回表からは1年の柴田 迅投手(しばた・じん)を投入。速いストレートとキレのあるスライダーを武器に、 相手を打ち取っていく。ピンチを招いても、冷静な投球術を見せ、スコアボードに0を並べ続けた。将来を 感じさせるピッチングに今後も期待がもてる。

 試合は、8回の裏、残り1点でコールド勝ちという局面で、ツーアウト1,3塁のチャンスを迎える。金子選手(2年)の セーフティスクイズは惜しくもピッチャー前に転がり、得点とはならなかったものの、打つだけではなく、いかにして 点を取るか、相手の意表をつくプレーをするかという意図が感じられ、次に繋がるワンプレーであった。

 最後は最終回をきっちり抑えてゲームセット。ブロック予選の代表決定戦に比べ、チームレベルは確実に高くなった。 無駄な失点はあったが、先制されても全く焦ることなく、自分たちの野球ができたことが大きい。この点は近年のチーム には無かった良さである。スタンドの応援団の雰囲気もまたよく、秋にして早くもチームはまとまりを持っているように 見える。何よりも今のチームには余裕が感じられる。

 次の城西大城西も強く、決して勝つのは簡単ではないが、今のチームならばきっといい試合を見せてくれるはずである。

頑張れ、学院野球部!



2014.10.11
(文責:山本修平 H26卒)