Vol.118 平成26年度 秋の大会二回戦
vs城西大城西 2014/10/13





 本大会1回戦は都立広尾高校に勝利した学院野球部。台風が近づき天候が心配されたが、霧雨の中、 市営立川球場で城西大城西高校との2回戦が始まった。

 学院の先発は背番号10の斎藤投手(2年)。予選では完封勝利をあげ、調子は上向きである。 しかし、その斎藤投手の立ち上がりに城西大城西の打線が襲いかかる。1回表、先頭バッターを 追い込んだ末に四球で出塁を許すと、2番にレフト前ヒットを打たれ、息つく間もなく学院は 1回目の守りのタイムを使う。続く3番にきっちり送りバントを決められると、4番のセンターへの 大きな犠牲フライで先制を許す。続くピンチは見逃し三振に仕留め、どうにか最小失点で切り抜ける。

 その裏、学院の攻撃は、1番青木選手(2年)がショート強襲ヒットで出塁すると、2番金子選手(2年) が送りバントを決め、期待の主軸に打席が回る。しかし、3番小菅選手(2年)はサードフライ、 4番勝本選手(2年)もショートゴロに倒れ、この回追い付くことができなかった。

 3回裏、木田監督が動く。ここまで相手打線を1安打に抑えてきた斎藤投手に代打を送り、早めの 継投をすることを決断する。その代打太田選手(1年)は期待に応えセンター前ヒットで出塁、 1番青木選手が送りバントを決めるものの、2番金子選手は空振り三振、3番小菅選手はレフトフライと ここもチャンスを活かすことができなかった。

 4回表、早めの継投に出た学院はピッチャーに柴田投手(1年)を送る。柴田投手は一昨日の 都立広尾戦でも投げており、これが秋の大会2試合目の登板である。私は柴田投手を今年の5月5日の 練習試合で初めて見たが、柔らかいフォームから回転のいいストレート、そして縦に落ちる切れ味 バツグンのスライダーを駆使して打者を抑えこんでいたのがとても印象に残っていた。 この回、2アウトから四球を出したものの、0に抑え流れを呼び込む。

 4回裏、相手左腕を打ちあぐねていた打線が繋がり出す。先頭の4番勝本選手がライトオーバーの エンタイトルツーベースでチャンスメークをすると、1アウト3塁から6番田中選手(2年)がセーフティ スクイズを決め同点に追い付く。さらに続く5回裏、1番青木選手がいい当たりのショートゴロエラーで 出塁すると、2番金子選手がきっちり送りバントを決める。そして4番勝本選手が、詰まりながらも レフトの前にヒットを打ち、遂に学院が1点を勝ち越す。

 しかし、勝ち越したのも束の間、6回表先頭の3番バッターにライト前ヒットを打たれ、その後、 パスボールとショートへの内野安打で1アウト1,3塁のピンチを招く。6番バッターにはセンターへの 犠牲フライを打たれ、同点に追い付かれる。

 ここで学院は下位打線が見事な打撃をみせる。同点に追いつかれた後の6回裏、先頭のスピードスター、 6番田中選手がレフト線二塁打を放つと、7番久永選手はいい当たりのライト前ヒット。2塁ランナーの 田中選手が快足を飛ばしてホームイン。すぐさま勝ち越しに成功する。続く7回裏、相手投手が10番に 交代すると、1アウト後、3番小菅選手が左中間スリーベースヒットでチャンスメーク、4番勝本選手が きっちりセンターへの犠牲フライを放ち、1点を追加する。さらに5番佐藤選手(2年)がライト線二塁打、 6番田中選手が三塁線セーフティバントでチャンスを広げると、7番久永選手(2年)が三塁線セーフティ バントを決め、この回2点目を奪う。

 しかし、一筋縄ではいかないのが高校野球である。8回表、3番4番の連打などで1アウト満塁のピンチ を招く。6番の当たりはショートゴロだったが、ゲッツー崩れとなりその間に三塁ランナーが生還、 1点を返される。しかし、続くピンチはライトフライに打ち取り、ここも柴田投手が最小失点で切り抜ける。

 すると、8回裏の先頭の9番柴田選手がセンター前ヒット、1番青木選手はレフト前ヒットで繋ぐと、 2番金子選手は送りバントをきっちりと決める。ここで相手投手が一塁に悪送球し、セカンドランナー が生還、さらにチャンスで3番小菅選手がセンター前タイムリーヒットを放ち、4番勝本選手がライト への犠牲フライを放って、ダメ押しの3点をもぎ取る。

 最後は、柴田投手が3人で抑え、見事8対3で勝利をあげた。今日の試合は柴田投手のロングリリーフ での好投、さらにグランド状況を巧みに使うバント攻勢で16安打8得点という勝ち方で、 次の二松学舎大学付属との対戦に向けて明るい材料が揃った。

頑張れ、学院野球部!



2014.10.13
(文責:石森大輝 H26卒)