Vol.121 平成27年度 春大会三回戦 vs岩倉 2015/04/09




 昨日の雪混じりの悪天候とはうってかわって快晴の空の下、夏の大会のシード獲得にむけた学院野球部の戦いが始まった。

 学院も対戦相手の岩倉高校もコントロールのよい右腕が二枚看板として投げているため、この一戦は  ロースコアの接戦になるのではないかというのが大方の見方であったがすぐにそれは崩れることとなる。

 試合は岩倉高校先攻で始まった。早大学院先発は背番号11齋藤投手(2年)。言わずもがな、秋の ブロック予選では都立上水を完封している試合の作れる好投手である。その立ち上がり、先頭の 1番にレフト前ヒット、2番を四球で歩かせいきなりピンチを迎える。だが齋藤投手は落ち着いて 3番4番を連続見逃し三振に切ってとり2アウト。しかし5番にレフト前タイムリーヒットを許し、 1点を先制される。

 相手先発は左打者が多い学院打線に対して背番号14の左腕がマウンドに上がった。しかし、学院打線が いきなりの逆転劇をみせる。1番青木選手(3年)が四球を選ぶと、2番金子選手(3年)への初球がワイルド ピッチとなりスタートを切っていた青木選手は3塁へ進む。そして金子選手は3球目をスクイズ、あっさり 同点に追い付く。さらに2死後、連続四球で1・2塁のチャンスを作ると6番勝本選手(3年)がライトオーバー に2点タイムリーツーベースを放ちすぐさま勝ち越しに成功する。この場面を勝本選手に振り返ってもらうと、 昨日から試合を想定してたので緊張せずに思っきり振りにいけたと話してくれた。さすが昨年クリーン アップを任されていた打者である、この選手が6番に座ってる今の学院打線は破壊力抜群である。

 さらに3回裏、1番青木選手の四球を足掛かりにノーアウト1・3塁のチャンスを作る。3番小菅選手(3年) を迎えたところで岩倉高校は背番号10の右腕に投手交代する。その後小菅選手、さらに前の試合でホーム ランを放ち今日4番に入った太田選手の連続四球で1点、さらに5番佐藤選手(3年)の2球目にワイルドピッチ があり追加点をあげる。さらなる追加点を狙う学院打線は、代わったばかりの相手エースからノーアウト 満塁の好機を作るものの6番勝本選手は空振り三振、さらに7番久永選手(3年)はいい当たりのセカンドゴロ ゲッツーに倒れ、追加点とはならなかった。

 しかし岩倉高校も黙ってはいない。4回表1死後、死球での出塁を齋藤投手が許すとボークなどで 2アウト三塁となり、齋藤投手は踏ん張りどころをむかえるが、レフト前タイムリーヒットを許し1点を 返される。その裏、8番宮崎選手(2年)のセカンドゴロエラーを足掛かりに2アウト3塁のチャンスを作り 打席には2番金子選手(3年)。金子選手の放った打球は平凡なレフトフライに思われたがレフトが落球し 宮崎選手がホームイン、さらに3番小菅選手のライト前タイムリーヒットでこの回2点をあげ突き放す。

 5回表からは満を持して柴田投手(2年)へと継投に入った。4回を2失点にまとめた齋藤投手に話を聞くと、 リードを保って次の柴田投手に繋げることだと思っていたので、ランナーを出したりタイムリーを 打たれてもそこはそこで割り切って最少失点で抑えることを意識して投げたと話してくれた。

 そのバトンを受け継いだ柴田投手は期待に応えて5回、6回と0で抑え込み反撃の糸口すら与えない。 2試合連続のコールドゲームに向けてさらなる追加点が欲しい早大学院は6回裏、2死からチャンスを作る。 1番青木選手が四球、2番金子選手ショート強襲ヒットで1・3塁とすると、3球目に牽制悪送球の間に 青木選手がホームイン、さらに3番小菅選手がライトオーバーのツーベースを放ち9対2と試合を決定づける。

 最後は柴田投手が7回表を三者連続三振に切ってとりゲームセット、7回コールドで勝利をおさめ、 夏の大会のシードを獲得した。試合後、柴田投手に話を聞くと、今日は全体的に調子がよかったので、 速いテンポを意識し、体重移動もイメージ通りにでき、納得のいくピッチング内容だったと話してくれた、 まだ2年生、実に末恐ろしい。

 最後はキャプテン青木選手に早実戦への意気込みを聞いてみた。 「基本に忠実にプレーし、声援を力に変えて全員野球で戦います!」

 今の早大学院には素晴らしいキャプテンがメンバー内外問わずきっちりまとめあげている。

 次は2000年代に入って3回目の早実との早早対決だ。絶対に負けられない。 そして今の早大学院がここで終わるはずかない。

ガンバれ学院野球部!!!



2015.04.09
(文責:石森大輝 H26卒)