Vol.123 GW練習試合観戦記 2015/05/10




 世間一般ゴールデンウィークの真っ只中、早大学院硬式野球部も夏の大会に向けて、鍛錬を重ねている。 連日、練習試合も実施しており、その観戦を通して感じた学院野球部の今をレポートする。

 今回私が着目した点は2点。1つ目は新戦力の発掘、2つ目は春季都大会でベスト16になった早大学院が 他県の強豪や都大会で勝ち上がれなかったものの地力のあるチームとどれだけ渡りあえるかということだ。

 まず、1つ目の「新戦力」であるが、今年は第一試合から多くの1年生が起用されていた印象を受けた。

 3日間合計8・1/3イニングを無失点に抑えた若汐投手、エース嵯峨投手を大胆かつ冷静なインサイドワークで 引っ張っていた浦野捕手、埼玉県ベスト16の西武文理との試合で4番を任された早坂選手、セカンドで 再三攻守を見せた古橋選手、ヒットを量産していた大石選手など今後が楽しみな1年生が揃った印象である。

 2年生では、投手だけではなく野手としても4番を任されるなど非凡なセンスを見せつけた柴田投手を始め やはりいい選手は多い、木田監督が言っていたがコンバートする選手が数人いるそうなので、これからの 成長に期待したい。

 3年生は、新戦力に負けじと、ショートの金子選手が2番打者とは思えないような強い当たり、逆方向への 長打を連発。秋・春ともにベンチ入りを果たしている高橋・山口両選手もここぞの場面でタイムリーヒット を記録するなど好調をキープ、明治大学付属中野八王子戦では久永選手がサイクルヒットを達成、さらには 故障明けの佐藤選手も武蔵越生戦で3安打猛打賞を記録するなど打撃陣は絶好調である。

 投手陣は全体的に連戦が続いていることもあり、連打を浴び失点する場面が多く見られたが、先頭打者への 四死球やエラーなどによって守りのリズムを崩すような展開はあまり見受けられなかった。これは今年の 投手陣が自信を持っていることであり、守備のリズムを攻撃に生かせるからこそコールド負けしよう点差 でも乱打戦の展開になりうるのだと期待したい。

 選手との会話では「春季都大会でベスト16に入ったので、夏の大会は相手校もバッテリーの配球や投手の 癖を研究してくると思う。練習試合の中で、一層成長して最後の夏に挑みたい。」と話していたのが 印象的であった。

 この連休中、投手陣は小刻みな継投で繋いでいたため、公式戦のような学院の得意とする僅差の接戦の 展開に持ち込むことは少なかったのだが、ベンチではメンバーがしっかり指示の声を出し、仲間への鼓舞 ・激励を忘れていなかったことは、とても共感が持てた。

 またキャプテンの青木選手(3年)を中心としてしっかり1つの組織としてチームがまとまり、どんな展開でも 諦めないことが今年のチームの特色であり強さであると思う。

 結果としては負け越しであり、まだまだ成長しなければならないところはあるが、夏に向けて収穫の多い 3連戦であった。

ガンバれ学院野球部!!!



2015.05.10
(文責:石森大輝 H26卒)