Vol.124 平成27年夏の大会初戦観戦記 vs 都立永山
2015/07/17





 昨日から降り続いた雨のため今日も中止になるのかと危惧していたが、一転、 学院野球部の勝利を前祝いしたかのような青空になった市営立川球場。

 そんな中行われた学院野球部の夏の大会初戦、相手は都立永山高校、初戦の 聖徳大付属との一戦を接戦で勝利し、勢いにのっている。

 今日もいつものような学院打線の猛打に注目をしていたが、初戦の緊張と 相手投手の変化球のキレに手を焼き、3回までわずか1安打に抑え込まれてしまう。 しかし先発した背番号11斎藤投手(3年)が3回までパーフェクトピッチング、 流れをまったく渡さない。

 3回裏、学院は2アウトながら1・2塁のチャンスを作るもののあと一本が出ず、 機会を逸する。すると直後の4回表1アウトから初ヒットで出塁を許すと、フィルダース チョイスとヒットで1アウト満塁のピンチを招いてしまう。しかし、ここで 斎藤投手は焦らない。打ち気にはやる5番打者を手玉にとり、打球はセカンド正面へ、 これがダブルプレーとなり、一気に学院へと流れが傾く。

 4回裏、簡単に2アウトをとられるも6番勝本選手(3年)が四球を選ぶとパスボールの 間に2進、打席には期待の1年生捕手浦野選手(1年)が入る。浦野選手が放った打球は センターへ、センターはダイビングキャッチを試みるもあと一歩届かず、タイムリー ツーベースとなり、学院が待望の先制点をあげる。

 この1年生の活躍に触発され、学院打線がついに目を覚ます。

 続く5回裏、1アウトから1番青木選手(3年)、2番金子選手(3年)の連打で2・3塁の チャンスを作ると、3番小菅選手のレフトへの犠牲フライ、さらには相手のバッテリー ミスで2点を追加する。さらに7回裏、1アウトから1番青木選手が四球、2番金子選手の 今日猛打賞となるセンター前ヒットでチャンスを作ると3番小菅選手の2球目で意表を つくダブルスチール、その後1アウト満塁となり打席には途中出場の4番佐藤選手(3年)、 背番号7を着けながら今日スタメンを外れていた悔しさをぶつけるかのように放った 打球はレフト線への2点タイムリーツーベースとなり佐藤選手は塁上で何度もガッツポーズ。 さらに5番田中選手(3年)もセンターへ犠牲フライを放ち、試合を決定づける3得点をあげる。

 先発斎藤投手を6回からリリーフしたのは、この夏、エースナンバーを背負う 柴田投手(2年)。圧巻の6者連続三振を奪うなど都立永山打線に付け入る隙を与えない。

 そして8回裏、先頭の7番浦野選手がレフト前ヒットで出塁すると1アウト2塁となり 9番柴田選手。自分で試合を決める気持ちで放った打球はセンター前へ、本塁はクロス プレーになるもわずかに浦野選手の足が勝り7対0、8回コールドゲームで勝利となった。

 昨秋、春とベスト16に進出しシードとして迎えたこの夏。 学院野球部は初戦のプレッシャーを見事にはねのけ、勢いにのるコールド勝ちで夏の大会をスタートさせた。

 今日の試合で光ったのは2点あった。まずは投手陣の安定感だ。木田監督が大会前の インタビューでも述べていた通り、タイプの違う4人のピッチャーがそれぞれ試合を 作る能力に長けており誰を登板させても接戦に持ち込めると言うのが学院野球部の 強さの秘訣だ。そして各打者の打席での粘りだ。夏の大会は暑さというのも勝負を 左右する、そのなかでも青木選手、金子選手の1・2番コンビは際どい球は見極め、 さらにはカットで粘り足でかき回す、相手投手としては非常に厄介である。 今日の試合も両選手の長所が存分にいかされ、終盤での猛攻につながったのである。

 次の試合は雨天中止による日程のズレなどもあり、連戦となる、しかし強力な投手陣 4本柱と打線の粘り強さを備える学院野球部なら乗り越えられると信じている。

一戦必勝、ガンバれ学院野球部!!!



2015.07.17
(文責:石森大輝 H26卒)