Vol.127 平成27年秋の大会
ブロック予選代表決定戦観戦記 vs 法政大高
2015/09/19





 最近の天候不良が嘘のように江戸川球場の空は快晴。 初戦の聖パウロ高校との延長戦を制し勢いにのる学院と、8得点で打ち勝ってきた 法政大高との早法戦が幕を開けた。

 学院の先輩は柴田投手(2年)、夏から背番号1を背負う絶対的エースが今日もマウンドに上がる。 しかし、いきなり2アウト1、2塁のピンチを招く。ここで打球はライト前に転がるも、太田選手(2年) →早坂選手(1年)の見事な中継プレーでセカンドランナーを刺し先制点を与えない。その裏、学院も 2アウト1、2塁のチャンスを作るもあと1本が出ない。そんな両チームともチャンスを作りながら得点 できない膠着状態を打破したのは力のある打者が揃う下位打線だった。

 4回裏、先頭の5番内海選手(2年)がセンター前にヒットを放つと、6番早坂選手、7番宮崎選手の 連続セーフティバントでノーアウト満塁とチャンスが拡大。ここで打席には8番大石選手(1年)。 待ってましたとばかりの豪快なスイングから放たれた打球はセンターオーバーの満塁の走者一掃 スリーベース、さらに9番平塚選手(2年)もレフトオーバーにツーベースを放ち下位打線で4得点を あげる。ここで法政大高は相手投手が交代、学院はなおも1アウト満塁と攻めこむも後続が倒れ 追加点は奪えなかったが、この回5連打で4得点、見事な攻撃だった。

 さらに攻撃の手を緩めない学院打線は続く5回裏、1アウトから7番宮崎選手のライトオーバーの ツーベースを足掛かりに1アウト1、2塁のチャンスを作ると打席には1番太田選手(2年)。初戦で ホームランを打ち、ノッている太田選手は期待に応えてレフト前ヒット、これを相手レフトが後逸、 その間に2者が生還、6対0とリードを広げる。

 序盤はピンチの連続だった柴田投手だったが、中盤以降も得点を許さない。 一方で学院打線も代わった相手投手からホームベースが遠い。

 すると8回表、粘りのピッチングを続けてきた柴田投手がついに捕まる。相手の先頭打者からの 連打などで1アウト1、3塁のピンチを招くと7番にセンター前ヒットを許す。続く8番はショート 正面のゴロ、ダブルプレーかと思われたがセカンドが1塁へ悪送球、この回法政大高が粘りをみせて 2点を返す。

 しかし法政大高の反撃もここまで、最後は柴田投手が三者凡退にきってとりゲームセット。6対2で勝利をおさめた。 初戦に引き続き打線は2桁安打を放ち、投げては柴田投手がゲームを作り、接戦をものにして本大会出場を決めた。

 今日の試合を振り返り、印象的だったのは、初戦で2桁安打を放っている打線が大幅に入れ替わっていたことだ。 木田監督にそのことについて伺うと、「初戦で上位打線を打たせていた力のある選手を下位打線に 置くことで楽に打たせるメリットがあること、さらにはチャンスで回ってきたときに大量得点する 可能性が上がるから。」だとおっしゃっていたが、監督の読み通りの展開となった今日の一戦だ。

 しかし本大会出場するにあたり課題も多く出た試合でもあった。エラーは法政大高よりも多い3つ、 特に得点に絡んでしまった送球ミス、バッテリーミス、無駄な四死球などまだまだ修正すべき点が たくさんあるとも監督はおっしゃっていた。

 激戦区東京を勝ち抜くためには少しのミスが命取りになる、この試合で出た課題を改善し、本大会 初戦に挑んでもらいたい。

一戦必勝、ガンバれ学院野球部!!!



2015.09.19
(文責:石森大輝 H26卒)