Vol.130 平成27年秋の大会
本大会3回戦観戦記 vs 関東一
2015/10/19





 江戸川球場は快晴、ベスト8をかけて学院野球部の戦いが始まった。

 試合はいきなり動く。1アウト後連続四球でチャンスを作ると打席には頼れる4番太田選手(2年)。ここで期待に応えて打球は 三塁線を破るタイムリーツーベースとなり幸先よく学院が先制する。なおもチャンスで打席にはキャプテン5番宮崎選手(2年)。 しかし空振り三振に倒れるとさらに三塁ランナーが飛び出してしまいタッチアウト、追加点が奪えない。

 するとその裏いきなり関東一高の強力打線が学院先発の柴田投手(2年)に襲いかかる。1アウト後、四球を与えると3番打者の 打球はレフト前へ、レフトの内田選手(1年)がダイビングキャッチを試みるも打球は無情にもフェンスまで到達、タイムリー スリーベースとなり同点に追い付かれる。なおも1アウト3塁で4番打者の打球はショート正面のゴロ、しかし宮崎選手が 本塁への送球をあせりファンブル、タイムリーエラーとなってしまい逆転を許す。

 学院野球部も直後の2回表に、先頭の6番柴田選手がライトオーバーにツーベースヒットを放つなどで 1アウト満塁のチャンスを作る。しかし後続が倒れ同点にすることができない。

 学院野球部のあと一打に対し、関東一高打線は止まらない。その裏、二者連続三振を奪い流れに乗り始めた柴田投手だったが 9番打者に2アウトから四球、さらに続く1番打者のショートフライを宮崎選手が落球してピンチを迎えると、2番打者のセンター 前タイムリーヒットでさらに1点を追加されてしまう。

 学院打線は3回表にも2アウトから宮崎選手にかわりショートのポジションに入った5番磯部選手(2年)の死球を足かがりに 2アウトながらも満塁のチャンスを作る。ここで関東一高は背番号10の先発投手を諦め、エースを投入、打席には8番早坂選手(1年)。 しかしサードへのファールフライに倒れこの回も得点を奪えない。

 3回以降調子を取り戻した柴田投手だったが5回裏、1アウトから連続四球でピンチを作ると4番打者のレフト前タイムリーヒットで 4対1とリードを広げられてしまう。さらに7回裏2アウトから3番打者に四球を与えると続く4番打者の打球はレフトオーバーの タイムリースリーベースとなりさらに1点を追加されてしまう。しかし、なおも続くピンチで学院にビッグプレーが飛び出す。 続く5番打者の打球はショート後方へ、落ちるかと思われたがショート磯部スーパーキャッチを見せ応援席は今日一の盛り上がりをみせる。

 だが、流れは変わらず、柴田投手から背番号11若汐投手(1年)にスイッチした8回裏にも、先頭の6番打者のレフト前ヒットを 足かがりに2アウト3塁のピンチを招くと9番打者に1・2塁間を破られ6対1とリードを広げられる。

 粘りをみせたい学院野球部は9回表、1アウトから代打臼井選手(2年)が振り逃げで出塁すると1番大石選手(1年)がレフト前ヒット、 さらに代打平塚選手(2年)が四球を選び1アウト満塁のチャンス。ここで3番浦野選手(1年)だったのだが、サードゴロダブルプレーに 倒れゲームセット、1対6で敗戦となった。

 この秋季大会を振り返ると4季連続ベスト16進出し、春の大会のシードを獲得したことは大きなことである。一冬超えて成長した姿が 春に見られるのが今から楽しみだ。しかし同時に課題もたくさん見つかった大会でもあった。

 試合後木田監督に話を伺うと、「今の関東一高との差が如実に出た。この冬は走塁と守備におけるカバーリングを含めた全体的な レベルアップ、特に昨年のチームのように冬を超えてベンチに新たに入ってくるような選手を一人でも多く作らなければならないし、 今のレギュラーも緻密なプレーをできるようにしなければならない。打撃ではバントを一発で決めること、そして当てるのではなく 振り切ることを選手に徹底させていきたい。」と話してくれた。

 来春はシードとしての実力を遺憾なく発揮するためにも一冬超えた学院野球部の姿が今から楽しみである。

ガンバれ学院野球部!!!



2015.10.19
(文責:石森大輝 H26卒)